サーフィンで活躍する人間の身体能力
大自然の根源である海で行われる過酷なスポーツ。
水中では体温放熱が激しく、生命力が奪われます、空気中より25倍も早く体温が下がると言われています。
素人なら簡単に命を失う状況の中、自身の身体能力と積み重ねた経験でパフォーマンスを発揮する。
そこには並外れた体力と精神的な強さを感じます。
海岸へ行くと沖の方にサーファーの姿を見かけます、押し寄せる波は不規則でいて安定的で心を奪われます。
サーファー達は大きな波に乗ろうと果敢にチャレンジしますが波においていかれたり、沖に出ようと必死にパドリングしていますが全く前に進めない人もいます、私自身もサーフィンをしたことがあります。
少し海に入っただけで、信じられないほど体力を奪われます、ゆったりとした海に浮き輪でゆらゆら漂うとそうゆうのではなく、サーフボードで波を越えて沖まで出る、波に乗り波にのまれ、たまに溺れ、岩場に追い込まれたり、離岸流に流され誰もいない遠い沖まで攫われる、ものの1時間も経たないうちに疲労困憊し生命の危機に遭遇します。
この経験がなくても、無限に押し寄せる波の強さ、海の広さ、人間の命の小ささを想像することは容易な事だと思います。
素人ではサーフィンを楽しむどころか命を守ることでギリギリの状態もしばしば、それをスポーツとし、競技とするのは、なんとも驚愕なものでしょう。
そんな競技で活躍する選手達の身体能力はどのように作られているのか解き明かしていきたいと思います。
サーフィンとは?
サーフィン(英: surfing, surfin’)は、ウォータースポーツの一つ。波乗り(なみのり)ともいう。サーフボードの上に立ち、波が形成する斜面を滑走する。
少なくとも、西暦400年頃にはサーフィンの原形のようなものが存在していたと考えられているが、はっきりとは分かっていない。南太平洋の島々に暮らし、航海術に優れた古代ポリネシア人が、漁の帰りにボートを用いて波に乗る術(サーフィング)を知り、そこから木製の板に乗る様になった、というのが最も有力な説とされている。
水があれば泳がずに移動できる物を作ろうと思い舟ができたことや、雪と傾斜があれば「滑ってみよう!」と思いスキーが生まれたことからも、世界各地で自然発生的に起こったものであり、起源の断定は不可能とする説もある。
サーフィン競技
サーフィンが行われるのは自然の海です。波の状態、風の強さや風向き、潮の干満などによって変わる。同じ波は2つとないため、自然の状況を見極めながら選手が互いに高度なライディングテクニックを競うのがサーフィン競技だ。
競技としてのサーフィンはサーフボードのサイズや種類によって大きく2つに分けられる。古くから親しまれたのは、長さ9フィート(約274センチメートル)以上のロングボードで、ボード上を歩くテクニックが中心となる。
一方、1970年前後に登場したショートボードは、長さ6フィート(約183センチメートル)前後で、ボードの先端がとがっている。こちらは細かいターンがしやすいタイプだ。ショートボードは、それまで平面的な動きだったサーフィンに縦の動きを与え、三次元のダイナミックな技を可能にした。東京大会のサーフィンは、このショートボードで行われた。
オリンピックの競技方法
風や潮の満ち引きによって波のコンディションが変わるため、競技時間は当日の状況で決まる。
多くの大会が試技時間は15~20分間。予選ラウンドでは男女とも1組2~5人が同時に入水し、時間内に複数回(1回10点満点)の試技を行う。3~5人の審判が、技の難度、美しさ、スピードなどを総合的に判断し得点を決める。順位は、各人の得点の上位2本の合計点で決まり、本戦ラウンドでは2人1組で戦って勝者が次のラウンドに進む。
ポジショニング
ころころと表情を変える波を見極めることも技術のひとつだが、良い波に乗るためには、位置取りをすることがとても重要だ。1つの波に乗れるのは1人だけで、選手は自分のパドリングを後押ししてくれるような力強い波が来たら、その波に乗れるように備えておくことが勝負の分かれ道となる。短い試合時間内に、プライオリティー※1を気にかけながら、ポジション争いを行う。ほかの選手の進路などを妨害した時には、減点の対象となる。
※1:プライオリティー…波に乗る優先権のこと。プライオリティーがある選手は、来た波に乗る権利を持つことができる。会場の波の状況と、その波に対する選手の位置により、ジャッジ間で決定される。
波を見極める洞察力と海での経験がが求められる。
簡単に身に付けられる技術ではなく、積み重ねた時間とセンスが必要。
テクニックとスピード
刻々と変わる風や潮の状態と向き合い、高度なテクニックを競う。
選手は波に多く乗ればよいということではなく、1本の波における技の数が多い方がよいということでもない。大事なのは技の質で、波をトップ(上部)に向かって上がっていき、そこから回転して降りる360(スリーシックスティ)や、波を駆け上がって空中に舞い上がり体勢を崩すことなく着水するエアリアルなどの高度な技を、リスクの高い大きな波でダイナミックに行い成功させると、必然的に高得点になる。
ファーフィンの理解と凄まじい技術が求められる。
さらに常人では考えれないほどの度胸と勝負感が必要。
スタミナ
試技を終えるごとに、パドリングしてスタート地点に戻る。場合によっては100メートル近く移動するので、体力を維持することもポイントとなる。ポイントに戻ってからも、潮が絶えず動いているので、ベストポジションを確保するために選手は動きながら自分の位置を調整している。
研ぎ澄まされた集中力と無尽蔵の体力が求められる。
サーフィンの練習だけでは獲得不可なトレーニングが必要。
五十嵐カノアの経歴
カノアの父ツトムは、日本でサーファーとして活躍した後、母のミサとともにアメリカに移住した。
子供たちがサーフィンに夢中になるようにと、”サーフシティ “と呼ばれるカリフォルニアに移住したのです。
五十嵐カノアは、3歳の頃から朝6時に父親と一緒にサーフィンに行くことが生活の一部としてルーティンとなっていた。そしてその努力は実を結び、彼は7歳で初めてサーフィンのトロフィーを手に入れた。
それ以来、彼はますます力をつけていった。
14歳のときには、史上最年少で18歳以下の全米選手権で優勝。
同年のサーフィン・アメリカ選手権ではガバナーズカップを獲得した。
ワールド・サーフ・リーグ・チャンピオンシップで優勝した後、WSLリップカール・プロで3位に入賞し、東京2020への出場権を手に入れた。
東京五輪では日本代表としてサーフィン競技に出場し、銀メダルを獲得。サーフィンオリンピック初代銀メダリストの栄冠を手に入れました。
五十嵐カノア 戦績
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
- 2009年 – NSSA年間最多優勝回数 30勝達成
- 2010年 – NSSA全米ナショナルチャンピオン
- 2012年 – USA Championship U-18 最年少優勝、Surfing America ChampionshipsのGovernor’s Cup 優勝、King of Groms Championships 準優勝
- 2013年 – Burton Toyota Pro Junior(Jr. Tour) 準優勝
- 2014年 – Shoe City Pro(QS) 優勝
- 2015年 – Hurley Australian Open(Jr. Tour) 優勝、Los Cabos Open of Surf(Jr. Tour) 優勝、Junior Men’s Vans US Open of Surfing(Jr. Tour) 準優勝、Vans Pro(QS) 優勝、Mahalo Surf Eco Festival(QS) 優勝
- 2016年 – WSL CT Billabong Pipe Masters 準優勝、Pantin Classic Galicia Pro(QS) 優勝、Hang Loose Pro Contest 30 Anos(QS) 優勝
- 2017年 – Shoe City Pro(QS) 優勝、Vans US Open of Surfing(QS) 優勝
- 2018年 – Pro Santa Cruz 2018 pres. by Oakley(QS) 優勝、Vans US Open of Surfing(QS) 優勝、WSL Qualifying Series 3000 – Pro Santa Cruz 2018 優勝
- 2019年 – WSL CT Corona Bali Protected 優勝
- 2021年 – 東京2020オリンピック競技大会 銀メダル
- 2022年 – 2022 ISA World Surfing Games 優勝、WSL CT Hurley Pro Sunset Beach 準優勝
- 2024年 – WSL CT Hurley Pro Sunset Beach 準優勝
五十嵐カノアの身体能力
五十嵐カノア選手 (いがらしかのあ) は、1997年10月1日生まれ、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身のプロサーファー。
身長180㎝ 体重78kg
フィジカル面の強さ
- 恵まれた体格と体格を生かしたパワフルなライディング
- 瞬発力と持久力
- 高い身体能力
技術面の強さ
- 多彩な技を操る高い技術力
- エアリアルを得意とするアグレッシブなサーフィンスタイル
- 波の読みが巧み
メンタル面の強さ
- 勝負強さ
- プレッシャーに負けない強い精神力
- 明るくポジティブな性格
特殊面の強さ
- サーフィンに対する情熱
- 向上心
- 周囲を巻き込むカリスマ性
五十嵐カノア選手の強みは、これらの要素が複合的に絡み合って発揮されています。
彼は、フィジカル面、技術面、メンタル面すべてにおいて高いレベルを誇っており、さらにサーフィンに対する情熱と向上心、そして周囲を巻き込むカリスマ性によって、常にトップレベルで活躍している。
サーフィンの練習
サーフィンがほかのスポーツと大きく異なる点といえば、スポーツを行う環境の特殊性が挙げられると思います。
ロケーションとして海という場所まで移動しなければなりませんし、天候や海のコンディションという自然の要素に大きく左右されます。最近でこそ人工のサーフィン施設もできていますが、それでも水泳や飛び込みができるプールと比べれば圧倒的にその数は少ないのが現状です。
筋力アップや心肺機能を高めるための補足的トレーニングでしたら、普段の日常的生活の中で行うことは可能ですが、サーフィン自体を行えるわけではありません。
サーフィンの動作そのものが、動く波の上で行われるものなので、日常生活の中で再現することができない。
さらに、波の上で体得した感覚を維持することが非常に難しいので、なかなか上達の実感を得る機会もなければ、せっかく実感した波の上での感覚さえも失いやすい。
忙しく都会に生きる人や近くに海がない環境の人には厳しいですが、毎日海に出てサーフィンをする、が最適な練習方法。スポーツにおける上達とは、動作の反復によって、より多くの成功と失敗を繰り返すこと、その成功体験から成功の理由を知り、多くの成功体験を体感することによって、正しい動作を常態化させる。やはりトレーニングを積み重ねることが大切ですね。
スポーツも勉強も同じ事だと感じます。
何事も結果を出すには繰り返し練習し、身体に、頭脳に記憶させる。
出来るが常態化するまで反復することが正解だと思います。
サーフィンに必要な筋トレ
サーフィンの練習をするのにも基礎体力がなければ話になりませんし、ボードに乗ってパドリングし沖まで出なくてはいけません、その時に波が強ければ沖に出ることはかなりハードです。
ある程度の筋力がなければ、沖に出ることはかなりしんどい状態です。笑
パドル筋のトレーニング
パドルでは、背中を反った姿勢をとります。
この姿勢を支えるのが、背中の広背筋(こうはいきん)・脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)と、お尻の大臀筋(だいでんきん)。
反った姿勢を維持できなければ、バランスが取れず、良いパドリングができない。
テイクオフ(波に乗る瞬間)のタイミングも合わず遅れがちになります。
また背中の筋肉は、パドルで肩を大きく動かす時にも必要となります。
広背筋
ダンベルベントオーバーロウ
- 肩幅くらいに足を広げ、軽く膝を曲げて立ちます。上体を前に倒し、胸をしっかり張ります。両手にダンベルを持ちましょう。
- 肩甲骨を寄せながら、体を動かさないように肘を曲げていき、脇腹の方へダンベルを引きつけます。
- 上げられるところまで上げたら、ゆっくりと肘を伸ばして元の姿勢に戻ります。
- この動作を繰り返します。
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
ダンベルデッドリフト
- 腰幅程度に足を開いて立ちます。
- 両手にダンベルを持ち、ダンベルをスネや太ももに沿わせながら股関節と膝を曲げ、体を下していきます。
- ダンベルが足首まできたら、スネや太ももに沿わせながら元の姿勢に戻ります。
- この動作を繰り返します。
大臀筋(だいでんきん)
ヒップリフト
- 仰向けに寝ます。膝を90度に曲げて立て、両腕は体の横で床につき支えます。
- 肩・腰・膝が一直線になるように、床からお尻を持ち上げていきます。
- 肩から膝までが一直線になったら、しっかりお尻を締めるように意識したまま、姿勢をキープします。
体幹の筋トレ
パドルや胸をしっかりと張るために、背筋や肩まわりの筋トレは必要です。
しかしボードを体幹で押さえて安定させるためには、腹筋も重要です。
腹筋に力を入れて腹圧を高めることで、ボードを押さえ水面での安定を獲得できます。
腹筋群(腹直筋・腹横筋・腹斜筋)の筋トレで、お腹のインナーマッスルを鍛えることがかなり重要です。
腹筋群(腹直筋・腹横筋・腹斜筋)
プランク
- 前腕部と肘を床につけ、うつ伏せになります。前腕部は平行にし、手は軽く握ります。足は腰幅程度に開き、床につけましょう。
- 膝をまっすぐ伸ばしたまま腰を浮かせます。前腕部とつま先で体を支えます。
- 体を一直線にし、姿勢をキープします。
下半身の筋トレ
両足の安定性を向上し、微妙な動作のバランスを鍛えることができます。
サーフィンで最も必要なボディムーブメントの獲得に繋がる。
正しいフォームを維持することはサーフィンの奥義、その基礎となる下半身の最も効果的な筋トレ。
大腿四頭筋
スプリットスクワット
- 足を腰幅に開いて立ち、両手は腰の上に置く、胸の前で合わせる、やりやすいスタイルで。片脚を後ろに一歩引き、後ろ脚のかかとは床から離れた状態をキープする。この姿勢からスタート。
- 前脚に体重を移動させ、上半身をまっすぐ保ったまま体を下げる。両脚が90度になるまで曲げ、後ろ脚の膝が、床のすぐ上に来るようにする。
- 大臀筋を引き締め、前足に力を入れて最初の姿勢に戻る。脚が完全に伸びた状態にならなくてもOK。体を下げるときは、大臀筋を引き締めることに集中して前脚の膝を押し出し、脚がぐらつかないようにする。これで1回。
- 片側で必要な回数を終えたら、反対側で同じことを繰り返す。
サーフィンでの持久力
海水浴に行った後、ぐったり疲れた経験はありませんか?
人体は、直射日光にさらされると「疲れ」を感じます、紫外線が原因だと言われています。 この紫外線に「暑さ」が合わさることにより、思っていた以上の疲労感を感じます。
そして少し海に入るとすぐに体力の限界を感じ腹ペコになります。
その日は深い眠りに落ちたことでしょう。
なぜあんなに疲れるのか? 大きく影響しているのが水温です。 人間は体を動かすことで体温が上がっていくのですが、水に入っていることで深部体温が運動前より下がった状態が続きます。 その体温を戻そうと体内反応が活発になり、エネルギーを大量消費しすることが疲労困憊の原因になります。
自然に触れる経験が少ない都会の人は身体が慣れていないのもありますが、それ以上に、海に入るということは生命力が必要です。
海での活動は、基礎体力はもちろん、活動し続けることができるタフネスが必須です。
サーフィンはかなりハードなスポーツですが、実は筋持久力が勝負のスポーツです。例を挙げればたくさんありますが、一つにテイクオフの動作があります。腹ばいの姿勢から立ち上がるだけの簡単な動作です。いえ、実はものすごく奥の深い動作なのですが...ま、それはともかく体力はそんなに必要としません。しかし、この簡単な動作も数回連続してやってみてください。けっこうヘトヘトになります。陸上でたった3回やっただけで息があがるでしょう。息があがってしまう人とそうでない人。この差が大きい。サーフィンではこの差が実に大きいのです。
サーフィン理論
つまりは筋持久力の違いなのですが、この違いはもろサーフィンの上手さ下手さに現れます。
五十嵐カノアが積極的に取り入れるサーキットトレーニング
サーキットトレーニングとは、
数種類の筋力トレーニング(無酸素運動)と有酸素運動を交互に繰り返すトレーニングです。 筋トレと有酸素運動の組み合わせなので、コンバインドトレーニングともいいます。 筋トレを30秒ほど行ったら、次に30秒ほどの有酸素運動を行い、ふたたび別の筋トレに移るというサイクルを繰り返します。
サーキットトレーニング
サーフィンをする人は実践トレーニングのみを行う人がほとんどだそうです。
結果の伴うプロサーファーは、積極的に辛いトレーニングをします。
その中でも、バイタリティを高めるサーキットトレーニングを重視実行。
五十嵐カノア選手は、かなりハードなものをミックスしたサーキットトレーニングを日々積み重ねています。
特殊トレーニング(マインド)
スポーツ競技には、心(マインド)技(テクニック)体(フィジカル)が重要視されます。
とりわけ、サーフィンに関してはマインドが色濃く反映されている様に感じます。
海外のサーファーは、ヨガや瞑想を重要視し、積極的に行う傾向にあります。
自己と向き合い自己の理解に努め、自然を感じ集中力を高める、馴染みが無い人には分かりにくいものですがイメージは出来ると思います。
磨いた技も、鍛えた体も、狙った時と場所で最高を発揮できなければ競技に置いて勝利はありません。
真の実力を発揮するには、研ぎ澄まされた集中力、心のトレーニングが重要だと思います。
ミック・ファニングを世界チャンプにしたサーフトレーナー「マット・グリッグス」のアドバイス
トレーニングで最も鍛えなければならないのはメンタルだと私は考えています。多くの人はついフィジカルな面に時間を掛けてしまいますが、フィジカルを制御するのはメンタルです。だから私は自ら瞑想を実践し、それを教えてもいます。
THE SURF NEWS
すばらしい身体を手に入れても、気持ちの浮き沈みがあれば、身体のエナジーを常に良い方向にコントロールできません。精神面を学ぶことは重要で、スポーツのパフォーマンスだけでなく人生にも影響します。
サーフィン大国オーストラリア・ゴールドコースト出身、3度の世界チャンピオンに輝いた経歴を持つプロサーファー、MICK FANNING(ミック・ファニング)
そのミックのトレーナーを務めた、Matt Griggs(マット・グリッグス)
彼らのパフォーマンスが近代サーフィンのレベルを底上げしたと感じます。
サーフィン食生活
全世界のアスリートが直面する課題の1つ、食生活。
当然のことですが人間の身体は食べたもので出来ている、分かってはいるものの、私たちは真にその意味を理解していない様に思います。
近年では、食に関しての様々な情報が飛び交っています。
朝食については、食べないと脳が働かなくパフォーマンス能力が低下するなど、一方では朝食を抜くことで細胞循環を促進し病気の予防や免疫強化、集中力が向上するなど、何が正しいか正直分からないのが現状です。
しかし、アスリートにとって身体作りは必須です、何が正しいかより、何が目的かに接点を当てると答えが出ます、アスリートにはエネルギーの摂取が必要不可欠でしょう。
「昔は朝食を摂らないタイプでした。
ただ、食べない状態でトレーニングをすると体重が減ってしまい、パフォーマンスも下がってしまう。フィジカル的にも思考回路も良い状態でいるために朝食は必要、ということを実感してからは、食欲がなくとも、スムージーやヨーグルトなどを朝食に食べるようにしています。」
日本の資格検定
五十嵐カノア選手の上記の発言からも分かるように、自身の生活の中から最適を模索し実践しています、トレーニングだけではなく食事に関してもです。自分に合った食生活(摂取時間、量、回数、栄養バランス)を見極め、身体の状態を日々確認することが必須。
現代のサーフィンは競技としての歴史は浅いと言われています、サーフィン以外のトレーニングや食事管理などしている競技者は少ないのが現状です、ぼてぼてっとしたもはやアスリートには見えない身体をした人がちらほら、ローカルの大会では、試合前日に大量のアルコールを摂取し二日酔いで出場して足が攣って棄権する人もいたりとか笑
しかしサーフィン競技者として目覚めた人は何が正解か気づき実践し始めています。
内臓が疲れる食事の制限を心がけ、よりタンパク質を多めに摂取し、脂質糖質はできるだけ抑える。
エネルギーの摂取量と消費量を計算し、ベスト体重をキープし体脂肪率を下げる。
体脂肪率は下がるとボード上での動きが格段に向上するといいます、食事管理はパフォーマンス能力が飛躍します。
サーフィンの試合数週間前からアルコールを断ち、大会期間中の食事を考慮し、試合の間は糖質を摂取(主に果実)し身体の状態を常に確認する、この様に行動する選手は結果が伴い、また増えています。
体重が重ければ波にパワーが伝わり躍動感が増しますが脂肪で身体をデカくするのはNG。
筋肉が多いとサーフィンしにくいみたいな謎の説がいまだにあるみたいですが
その説に根拠はなく間違いだと感じます。
サーフィンは生活の一部
五十嵐カノア選手は
「特別なトレーニング法だったり、色々なトレーニングをするよりも、簡単なトレーニングを毎日継続してやることが大事です」
彼の行動と発言から読み取れるのは、サーフィンをトレーニングだとは思っていないと言うことです。
上記での”五十嵐カノアの経歴”でもあったように、彼が生まれた時には近くに海があり、サーフィンに適した環境があり、仲間がいて指導者がいました。
彼の両親は最高の環境を彼に用意していたのです。
偶然ではなく、必然的にサーフィンと出会い、好き嫌いを置き去りにし、サーフィンに没頭したのでしょう。
それは毎日のルーティンの様に、目覚めて顔を洗い、歯を磨く、食事をしサーフィンをする、学校で学び、サーフィンをし、家族で夕食を食べ、サーフィンの話題で盛り上がる、彼にとってサーフィンは特別なことではなかったと感じます。
サーフィンは競技ではなく、人生をより豊かにするエクササイズや生きがいの様なものにも例えれるのではないでしょうか。
大自然に触れる、この魅力的なサーフィンが大好きです。
プロサーファー五十嵐カノア選手の活躍を心から願い応援します。
彼の全身から放たれるオーラ、野生的な強さを感じます
これからの彼の活躍に目が離せません。
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