ボクシング界 最強チャンピオン 井上尚弥の筋トレ・トレーニング 鋼の筋肉

アスリート
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身体の強さ1つで行われる至極シンプルかつ刺激的な格闘スポーツ、ボクシング その歴史は古く、人類の遺伝子レベルに組み込まれる程の興味を掻き立てられる格闘スポーツ。
本能的に好き嫌いがはっきりするスポーツではあるが、現代の格闘技術は芸術レベルまで向上し、巷では彼らを
格闘芸術家・martial artist(マーシャルアーティスト)と称えられ、老若男女問わず熱狂的なファンは増加している。

日本のボクシング界に突如出現したモンスター、その規格外の強さは、世界のボクシング界に深い衝撃を与えた。
現在のボクシング界には4つの主要世界団体が存在する。
2022年12月には井上尚弥がWBA、WBC、IBF、WBOの世界バンタム級王座4団体統一を果たした。
彼の強さの根源とは、どのように作り上げられたのか、簡潔に紐解きたいと思います。

井上尚弥の筋トレ・トレーニング ①

ボクシングとは

ボクシングとは、2人の競技者がグローブをつけた拳で打ち合い、勝敗を争う格闘技です。拳闘(けんとう)とも呼ばれます。

  • 正方形のリングで、四隅にロープが張られている
  • 選手は体重によって階級が振り分けられ、原則的に同階級同士で試合を行う
  • 攻撃は拳のみで、相手の腰から上の上半身、前方と側方のみが攻撃対象
  • 1ラウンドは3分(アマチュアの高校生は2分)で、ラウンド間は1分の休憩がある
  • 制限時間内に相手をノックアウト(K.O.)するか、判定で勝敗が定められる

ボクシングの歴史

紀元前4000年ごろの古代エジプトの象形文字から軍隊で使われていたことが判明している、紀元前3000年ごろのエーゲ文明の遺跡からも、ボクシングの図が書かれた壺が発見されているなど想像を絶する歴史の深さがある、人々を魅了する根源的な何かがあるのではないでしょうか。

ボクシングは、古代ギリシャのオリンピックで紀元前688年から採用されており、歴史のあるスポーツです。
1867年にはイギリスでクインズベリールールが制定され、近代のボクシングスタイルが確立されました。日本には1921年に日本初のボクシングジムが設立され、1925年には学生拳闘選手権大会が開催されました。

世界チャンピオン(王者)とは?

ボクシング団体には、世界各地に多数存在します。
そのなかでも最も権威があるのは(世界的に知名度があり規模が大きい)
世界ボクシング協会(WBA)
世界ボクシング評議会(WBC)
国際ボクシング連盟(IBF)
ボクシング機構(WBO)
の4団体です。
4団体の1つでもタイトルを取得すれば(1位になる)世界チャンピオンと呼称される。
この4団体を制覇した者は4団体統一王者と呼称される。

ボクシングの階級

プロボクシングの階級は、17階級に分けられるる。
軽量級ではスピードに優れ、体重が重くなるにつれてパワーが増していく。
技量が同程度ならば、体重が重い方が有利というのが通説、そのため階級が設けられている。
1階級違うだけで天と地の差があると経験者は語る、それ程に体重とゆうものは凶器になるという事でしょう。

男子階級リミット体重(キロ)リミット体重(ポンド)
ヘビー級90.72キロ以上200ポンド以上
クルーザー級90.72キロ200ポンド
ライトヘビー級79.38キロ175ポンド
スーパーミドル級76.20キロ168ポンド
ミドル級72.57キロ160ポンド
スーパーウェルター級
(ジュニアミドル級)
69.85キロ154ポンド
ウェルター級66.68キロ147ポンド
スーパーライト級
(ジュニアウェルター級)
63.50キロ140ポンド
ライト級61.23キロ135ポンド
スーパーフェザー級
(ジュニアライト級)
58.97キロ130ポンド
フェザー級57.15キロ126ポンド
スーパーバンタム級
(ジュニアフェザー級)
55.34キロ122ポンド
バンタム級53.52キロ118ポンド
スーパーフライ級
(ジュニアバンタム級)
52.16キロ115ポンド
フライ級50.80キロ112ポンド
ライトフライ級
(ジュニアフライ級)
48.97キロ108ポンド
ミニマム級
(ストロー級)
47.62キロ105ポンド

絶対王者 井上尚弥

井上 尚弥(いのうえ なおや 1993年4月10日 )
神奈川県座間市出身。血液型A型。身長 165cm。既婚。三児の父親。大橋ボクシングジム所属。
現 WBA・WBC・IBF・WBO 世界スーパーバンタム級統一王者。
元 WBC世界ライトフライ級王者。元 WBO世界フライ級王者。
元 WBA・WBC・IBF・WBO 世界バンタム級統一王者。世界4階級制覇王者。WBSSバンタム級優勝。
アジア人初、史上2人目の2階級4団体統一王者。

圧倒的な実力と完璧なボクシングスタイルから『日本ボクシング史上最高傑作』と呼ばれており、世界で最も権威あるアメリカのボクシング専門誌「ザ・リング」が格付けする、パウンド・フォー・パウンドランキングにおいて、日本人として初めて1位の評価を受けた。
アマチュア時代には高校生にして7つのタイトルを獲得し、プロ転向後も8戦目での2階級制覇、世界王座戦23連勝、世界王座戦21KO勝利、世界王座戦70秒での最短KO勝利、世界王座海外防衛4度など数多くの日本記録を樹立している。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

パウンド・フォー・パウンド(PFP)とは、ボクシングや総合格闘技、キックボクシングなどの格闘技において全階級で体重差のハンデがない場合、誰が最強であるかを指す称号。
権威ある米専門誌「ザ・リング」の初代編集長ナット・フライシャーによって、1950年代初期に造られた用語である。 Pound for pound=PFPまたP4Pと略される。

他のボクシング選手よりも全身の筋肉が異質に感じます。
重量器具をガンガン使用し、積み重ねられた筋細胞が隆起し、
その肉体美は魅力そのもの。

漂う王者の風格と、肉体的強さと精神的強さが視覚で見て取れる。
ボクシング4団体のベルトがこんなにも自然に似合い、かつ魅力的に感じるのは
もはや井上選手以外に存在しない領域。

弟の井上拓真選手は 元WBA・WBC暫定世界バンタム級王者。
従兄にプロボクサー井上浩樹。父親の井上真吾は元アマチュアボクサー。
井上尚弥選手の強さの根源は、育った環境、現在の大橋ボクシングジムの仲間達の存在
そして一流のボクシング環境の中で、絶えず切磋琢磨の日々が今もなお継続している事にあると感じます。

井上尚弥ファイトマネー

ファイトマネーについて「戦うモチベーションの1つを占めている。」と語っている。
また、試合の度におおよその金額をメディアを通じて積極的に公開しており、「金額を出していけば、ボクシングをやっている子供たちに夢を与えられる」と語っている。
軽量級としては破格のファイトマネーを稼ぐボクサーであり、WBSS準決勝では、基本給と勝利給を合わせて約80万ドル(約8768万円)、WBSS決勝では主催者情報によると100万ドル(約1億800万円)以上の優勝賞金を獲得している。

WBSS(ワールドボクシング・スーパーシリーズ)とは、ボクシングの主要4団体のチャンピオンや世界ランク上位の選手だけが参加できるトーナメントです。

ラスベガスデビュー戦のジェイソン・モロニー戦、続く2戦目のマイケル・ダスマリナス戦、日本国内で行われたアラン・ディパエン戦ともファイトマネーが100万ドルを超え、ドネアとの2戦目では約2億3000万円、バトラーとの4団体統一戦は3億円超となった。
4階級制覇を賭けたスティーブン・フルトン戦では約500万ドル(約7億9000万円)軽量級の試合では史上最高額、ルイス・ネリとの試合では総額10億円超となった。
サウジアラビア国営の国際娯楽イベント「リヤド・シーズン」とスポンサー契約を結んだ際には、総額30億円(推定)の契約が成立した、現地で試合が実現すれば、ファイトマネーは15億円を超えるとの予測もあります。

井上尚弥 プロ初ダウン

井上尚弥選手は、2024年5月7日に東京ドームで行われたボクシングの試合で、初回にルイス・ネリ(メキシコ)の左フックを顔面に浴びてダウンしました。
これは井上尚弥のプロボクシングにおける初ダウンでした。
ダウンの瞬間について、井上尚弥は「死角から入ってきた。角度調整のミス」と振り返っています。
また、ダウンした直後、すぐに立ち上がらなかったことについては「しっかり8カウントまでひざをついて休む。その数秒が大事」と語りました。
試合では、2回以降に計3度のダウンを奪い、6回TKO勝ちで防衛に成功しています。

プロ初のダウン、頭が真っ白になるはずの場面で見せた驚愕の精神力と冷静さ。
試合に勝つための完璧な準備がされていて、またそれが本番で発揮されている。
ダウンされたとしても、彼の負ける姿が想像できない。

井上尚弥の筋トレ・トレーニング ②

@rehabtokushima

「井上尚弥選手のトレーニングまとめ」 ボクシングの井上尚弥選手のトレーニングの様子です。 ①懸垂 パンチのブレーキ作用を強化、肩の怪我予防のためのトレーニング ②腹筋 パンチの打撃に強い腹筋をつくる ③ラダー パンチ力、パンチの速さを強化 ④リバーススノーエンジェル 肩、肩甲骨周囲の筋力を強化

♬ The Peak – SEKAI NO OWARI

基礎トレーニング ミット打ちやシャドーボクシングなど、ボクシングの基本動作を徹底的に行い、技術力の向上を図っています。
調子が悪いと感じたときには、スパーリングを控え、基礎トレーニングに専念することもあります。

フィジカルトレーニング 心肺機能や筋持久力、パワー、スピードの向上を目的としたトレーニングです。
元3階級制覇王者の八重樫東トレーナーから指導を受ける「ヤエトレ」と呼ばれる過酷なメニューを取り入れています。

階段トレーニング 熱海での合宿中、114段の階段を駆け上がるトレーニングを実施し、下半身や体幹の強化を図っています。4日間で2000段以上を駆け上がる過酷なメニューです。

その他のトレーニング 砂浜ダッシュやハンマートレーニング、バトルロープ、ラダートレーニング、懸垂、首のトレーニングなど、多岐にわたるメニューを取り入れています。

これらのトレーニングを通じて、井上選手は強靭な肉体と卓越した技術を培い、リング上での圧倒的なパフォーマンスを実現しています。

ボクシングに必要な筋トレ

ヒッティングマッスルとは、ボクシングのパンチの力強さやスピードを生み出す筋肉群です。
腕の筋肉だけでなく、上半身と下半身、体全体の筋肉の連動性が求められます。

パンチ力を強化する筋トレ(大胸筋)

大胸筋は腕を伸ばす時に使う筋肉。
パンチを真っすぐ打つ時の(ストレート)パワーがアップします。
またフックなど横から打つパンチの時にも使う筋肉ですので、両サイドのフックが強くなります。

クラッププッシュアップ
  1. フロアプッシュアップの姿勢をとり、カラダを沈め、胸を床ぎりぎりに近づける。
  2. 次に両手で床を勢いよく押して上半身を高く浮かせる。
  3. 手を叩いたらすかさず着地。
  4. カラダをバネのように使い、タイミングよく行うこと。
ベンチプレス
  1. フラット(平らな)ベンチに仰向けになる
  2. 仰向けに寝転がったら、背中がアーチになるように少し反るようにする
※肩甲骨を寄せる意識
  3. バーベルを持つ位置は下ろした時にひじが90度で床と平行になる位置
  4. バーベルをラックから持ち上げてセットする
  5. ゆっくりとバーベルを胸に下ろしていく
  6. 胸まで下ろしたら、バーベルを持ち上げる

大胸筋だけでなく上腕三頭筋という腕の裏側の筋肉(二の腕)を鍛えることもできます。

パンチ力を強化する筋トレ(三角筋)

三角筋はその名の通り3つの角度の筋肉から構成されています。
呼び名は三角筋の 前部 中部 後部 といいます。フロント サイド リア とも呼ばれます。
三角筋は投げる動作やランニングで腕を振る動作の時に使う筋肉です。
三角筋は腕を前に出す役割もあるので、鍛えておくことでパンチ力がアップします。
ストレート系のパンチやアッパー系のパンチ力強化にも効果があります。
また三角筋は鍛えれば肩幅が広くなり男女共に見た目のシルエットが格段に良くなります、さらに正常な血液の循環を促してくれるため、肩がこりにくい身体になれます。

フロントレイズ
  1. ダンベルを両手に持ち立ちます、足は軽く曲げて立った方が腰の負担が軽減されます。
  2. 
掌を下に向けたまま、両腕を同時に前方に上げダンベルを持ち上げます。
  3. 
ダンベルを肩の高さまで持ち上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
  4. この動作を繰り返し行います。
サイドレイズ
  1. ダンベルを両手に持ち立ちます。
  2. 掌を下に向けたまま、腕を真横に上げダンベルを持ち上げます。
  3. 肩の高さまで持ち上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。この動作を繰り返し行います。
    ※初心者はダンベルの重さを2k〜5kくらいから始めること
リアレイズ
  1. 両手にダンベルを持って立ち、45度ほど前屈させる(自分に合った角度)
  2. 両手同時にダンベルを後方へ引き上げていく
  3. 肩の高さまで持ち上げたら、少しの間停止する
  4. その後、ゆっくりと元に戻していく

パンチ力を強化する筋トレ(背筋)

広背筋は、筋肉の量も多い部位なので即パワーに結びつきやすいと考えます。
打つ、投げる、だけではなく、持ち上げる、引っ張る、パンチなどの動作にも有効な筋肉です。
腕を使った動作において広背筋が連動し、この広背筋こそパフォーマンスを最大化するパワーの源と言えます。

チンニング(懸垂けんすい
  1. 肩幅より少し広めに両手を開いてバーを握る
  2. 身体をゆっくりと持ち上げる
  3. アゴがバーの上にきたら胸を反らした姿勢をキープする
  4. 身体をゆっくりとおろす
ダンベルベントオーバーロウ
  1. 肩幅くらいに足を広げ、軽く膝を曲げて立ちます。上体を前に倒し、胸をしっかり張ります。両手にダンベルを持ちましょう。
  2. 肩甲骨を寄せながら、体を動かさないように肘を曲げていき、脇腹の方へダンベルを引きつけます。
  3. 上げられるところまで上げたら、ゆっくりと肘を伸ばして元の姿勢に戻ります。
  4. この動作を繰り返します。

パンチ力を強化する筋トレ(体幹)

下半身からのエネルギーを上半身に繋げるためには、ブレない強い体幹が必要。
全てのスポーツで重要視されていますが、格闘技において体幹の力は基礎であり強さの象徴。
体幹を制す者は格闘を制する。

プランク
  1. 前腕部と肘を床につけ、うつ伏せになります。前腕部は平行にし、手は軽く握ります。足は腰幅程度に開き、床につけましょう。
  2. 膝をまっすぐ伸ばしたまま腰を浮かせます。前腕部とつま先で体を支えます。
  3. 体を一直線にし、姿勢をキープします。

パンチ力を強化する筋トレ(下半身)

パンチは足で打つと何かで聞いたことがある人もいると思います。
パンチはまず足で地面を蹴り、腰を回転させ、上半身にパワーを伝えて打ちます。
基礎的な下半身の筋力がなければ、重く威力のあるパンチは撃てません。
下半身の筋肉は力の象徴。

スクワット
  1. 足を肩幅よりも少し広めにし、つま先を30°程度外側へ向けて立ちます。両手は前で組みましょう。
  2. 胸を張った姿勢のまま、股関節と膝を曲げて体を下げていきます。お尻を後ろに突き出すように意識します。
  3. 太ももが床と平行の位置まで体を下げたら、股関節と膝を伸ばして元の姿勢に戻ります。
  4. この動作を繰り返します。
ダンベルデッドリフト
  1. 腰幅程度に足を開いて立ちます。
  2. 両手にダンベルを持ち、ダンベルをスネや太ももに沿わせながら股関節と膝を曲げ、体を下していきます。
  3. ダンベルが足首まできたら、スネや太ももに沿わせながら元の姿勢に戻ります。
  4. この動作を繰り返します。
    鍛えられる筋肉・ 太もも 臀部 脊柱起立筋せきちゅうきりつきん(背中の奥に隠れる縦の長い筋肉)
ルーマニアンデッドリフト
  1. 足を腰幅程度に開いて立ち、両手にダンベルを持ちます。
  2. 膝を軽く曲げたまま、お尻を後ろに下げるようにダンベルを下していきます。このとき、膝は曲げ伸ばしせず、背中が丸くならないように注意しましょう。
  3. 上体が床と平行になるところまで下ろしたら、元の姿勢に戻ります。
  4. この動作を繰り返します。
    鍛えられる筋肉・ ハムストリング(太ももの裏)臀部
カーフレイズ
  1. 腰幅程度に足を開いて立ちます。
  2. かかとを地面から浮かせ、つま先立ちになります。
  3. 上げられるところまで上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
  4. この動作を繰り返します。
    鍛えられる筋肉・ 下腿三頭筋かたいさんとうきん

強いパンチのコツ

強いパンチを打つには、パンチを当てる瞬間に拳をしっかり握り、軸をしっかりさせることがポイント。
また、インパクト時に腕の力だけでなく、足を踏ん張って体重を乗せることも大切です。
もちろん、強い全身の筋肉も必要ですが、それと等しく技術も必要です。

強いパンチを打つコツは次のとおりです。

  • パンチを当てる瞬間に手をしっかり握る
  • パンチを当てる瞬間に軸をしっかりさせる
  • パンチの一瞬に足を踏ん張り、推進力を大きくする
  • 前に出している足にしっかりと重心を乗せる
  • 脱力し、正しいポイントで拳を当てる
  • 足腰と背面の筋肉を鍛える

井上尚弥選手は下半身からのパワーを上半身に繋げる技術に長けています。
強い足腰、ブレない体幹と上半身、精密な体重移動、インパクト時の技術。
完成された拳は相手にかすっただけでも肉体的ダメージを与え、
恐怖という精神的なダメージも与えるまさにモンスター級の破壊力。

アスリートの体を作る食トレ

アスリートは当然トレーニングを頑張ることが必要です。
それと同じくらい「栄養摂取」が重要な意味を持ちます。
ヒトの身体はヒトが食べたものでできています。
主に高いスピードやパワー発揮が必要な陸上競技選手が、パフォーマンスを高める上で必ず押さえておきたい栄養摂取のポイントを紹介していきます。

炭水化物

三大栄養素の一つである「炭水化物」は、大きく分けて「糖質」「食物繊維」に分けられます。
糖質は激しい運動を行う上で必須のエネルギー源。
糖質は、体内で「グリコーゲン」という物質に変化し、筋肉や肝臓に蓄えられるる。
ヒトの身体では、おおよそ筋肉に1500kcal分、肝臓に500kcal分のグリコーゲンを貯蔵することができるようになっていると研究結果があります(もちろん個体差有り)トレーニングされたアスリートは、このグリコーゲンの貯蔵量が一般人よりも多いと言われています。
また、このグリコーゲンは体内に大容量を貯蔵できない、しかも貯蔵量が減るだけで筋力やパワー、持久性が落ちてしまいます。
なので、試合で高いパフォーマンスを発揮するためにも、より良いトレーニングを行いトレーニング効果を高めるためにも、グリコーゲンの貯蔵量を増やし、維持することが必要
そのためには糖質の摂取が重要になってきます。

グリコーゲンを不足させない!運動量に見合った糖質摂取が重要!

スプリントトレーニングを行う選手は、体重1㎏あたり最低6g以上の確保は必須。
体重60㎏の人であれば、糖質だけで1500kcal前後の摂取が好ましい。
ごはん100g(小盛り1杯)156kcal、糖質35.6gです。
ごはん150g(中盛り1杯)234kcal、糖質53.4g。
ごはん250g(大盛り1杯)390kcal、糖質89.0gです。 ※(小盛り、中盛り、大盛りの量は目安の量)
ごはん1合は、生のお米で150gで、炊くと約330gになります。この場合のカロリーは515kcal、糖質117.5gです。

※ スプリントトレーニングとは、短時間に全速力で走ることで、筋肉の反応速度や力強さを鍛えるトレーニングです。
陸上競技の短距離種目や、サッカー、野球などのスポーツで効果的に行われます。

タンパク質

タンパク質は筋肉だけでなく、腱や骨、血液などの身体のほぼ全ての組織を作る材料と言っても過言ではありません。 身体を強くし、身体能力の性能を高める上でタンパク質は欠かせない栄養素です。
このタンパク質は、1日体重1kgあたり2g以上は摂るようにしましょう。
 ※赤身の牛肉100gにおおよそ20gのタンパク質が含まれていると言われています
  詳しくはこちらから アミノ酸の種類と働き
運動パフォーマンスを効果的に高めるだけではなく、怪我を防いだり、トレーニングからのリカバリーを促すことにもつながります。
トレーニング後はタンパク質の合成が高まりやすくなっており、プロテインを摂取することで、より筋肉をつきやすくでき、相乗効果を狙えます。  (※諸説有り)
しかし、最も重要なのは1日全体のタンパク質の総摂取量です。
いくらトレーニング直後にプロテインを飲んでいるからといって、全体量が疎かになっていると、肉体能力の向上は見込めません。

脂質

脂質は余分な脂肪の増加につながるので、出来るだけ摂取しないようにした方が良いという考えが多いです。
しかし、脂質の摂取を減らしすぎるとパフォーマンス低下に繋がってしまうこともあります。
脂質は、筋肉の増加に関わる「テストステロン」というホルモンの分泌量に関わっています。
このホルモンのレベルを維持するためにも、ある程度の脂質の摂取は必須。
総摂取カロリーの20%は脂質を摂取することが望ましいと言われています。
体重1kgあたり1gが好ましいです、体重60kgの人で60gです。
 ※肉類、魚介類、卵類、乳製品、油、ナッツ類、穀類、これらに多く脂質が含まれている。
  鯖の切り身100gあたりのカロリーは211kcaです。 たんぱく質は20.6g、脂質は16.8g、炭水化物は0.3g含まれています。
ただ、脂質は1gあたり9kcalのエネルギーを持ち、摂りすぎると体脂肪の増加に繋がります。 普段の摂取量をきちんと把握しコントロールするのが重要です。

井上尚弥選手は、試合前に10キロ以上の減量が必要で、日常生活の食事や栄養管理を徹底して作られた体です。

井上選手の栄養指導を担当する管理栄養士は、2014年からサポートを行っています。

井上選手は、当初プロテインに対してネガティブなイメージを持っていましたが、現在では練習強度や目的、時期に応じてホエイプロテインやソイプロテインを使い分け、積極的に活用しています。

試合前の計量後には、経口補水液や糖質ジェルで水分とエネルギーを補給し、その後、炭水化物中心の食事を摂取します。

井上選手の勝負メシは、試合前日の計量をパスした後に食べる父親が作ってくれる「真吾スペシャル雑炊」です。

これらの徹底した食事管理と栄養摂取により、井上選手は強靭な肉体と優れたパフォーマンスを維持しています。

ボクシングチャンピオン井上尚弥の筋トレ・トレーニング・強さの秘訣 まとめ

1. 卓越したボクシング技術
  • 幼少期からのボクシング経験による高度な技術と戦術
  • 速いハンドスピードと精度の高いパンチ
  • 相手の動きを読む高い洞察力と対応力
2. 徹底したフィジカルトレーニング
  • 体幹強化を重視した多彩なトレーニング
  • 「ヤエトレ」(八重樫トレーナー指導)による過酷なメニュー
  • 砂浜ダッシュや階段トレーニングで下半身の強化
3. 科学的な食事管理
  • 管理栄養士による栄養バランスの徹底管理
  • 練習内容や試合時期に応じたプロテイン摂取
  • 試合前の減量後に効果的なエネルギー補給
4. 精神力とメンタルコントロール
  • プレッシャーのかかる試合でも冷静に対応できる強靭なメンタル
  • 家族の支えや信頼できるトレーナー陣との絆
  • 目標達成のための強い意志と努力
5. 卓越した戦略と対応力
  • 相手ごとに異なる戦術を練り、柔軟に対応
  • 戦略的な試合運びと高いリングIQ
  • 攻撃と防御のバランスが取れたボクシングスタイル
6. 圧倒的なパワーとスピード
  • クラス最強レベルのパンチ力とフィジカル
  • 俊敏なフットワークとリズムの変化で相手を翻弄

井上尚弥選手の強さは、天賦の才能だけでなく、徹底したトレーニング、科学的な栄養管理、冷静なメンタル、戦略的なボクシング によって築かれています。

ボクシングの歴史に刻まれる日本のモンスター。
彼の快進撃を心から応援しリスペクトします。

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